若い頃の夏休みは、予定が多いほど充実しているように感じていました。
早朝に出発して観光地を回り、名物を食べ、温泉に入り、渋滞の中を運転して帰宅する。翌日から仕事でも、「せっかくの休みだから」と動き続けていたものです。
ところが50代になると、同じ休み方では疲れが残るようになりました。
夏休みを楽しんだはずなのに、休暇明けの朝から体が重い。そんな経験をきっかけに、私は休みの予定を詰め込むことをやめました。
私が困っていたこと|休んだはずなのに疲れている
以前の私は、夏休みを取ると旅行や買い物、外食、家の用事を一度に片づけようとしていました。
平日にできないことを全部済ませようと考え、空いている時間を予定で埋めていたのです。
しかし、実際には休暇中も時計ばかり見ていました。
「次の場所へ移動しなければならない」
「今日中に用事を終わらせたい」
そんな気持ちが強く、仕事の日とは違う種類の忙しさを自分で作っていました。
特に真夏の移動は、思っている以上に体力を使います。帰宅後はソファで動けなくなり、翌日は昼近くまで寝てしまうこともありました。
最初に失敗した方法|予定を詰め込んだ
ある年の夏休みには、1日間の中に日帰り旅行、買い物、外食、家の片づけを入れました。
初日は朝早くから車で出かけ、観光地を歩き回りました。昼には大型商業施設へ行き、帰宅してからは家の片づけです。
予定どおりには進みましたが、休みが終わる頃には肩や腰が重くなり、「明日から仕事か」と気持ちまで沈んでいました。
このとき気づいたのは、予定を達成することと、疲れが取れることは別だということです。
休暇を充実させようとして、休む余白をなくしていました。
実際に試した方法|一日に一つだけ予定を入れる
それからは、夏休みの予定を「一日に一つまで」にしました。
午前中に出かけた日は、午後を空けます。温泉へ行く日は、買い物や外食を追加しません。
私が実際に取り入れやすかったのは、次のような過ごし方です。
半日だけ休みを取る
まとまった連休だけでなく、午後から休む日を作りました。
昼食をゆっくり食べ、近場の温泉やカフェへ行き、夕方には帰宅します。遠出をしないため移動疲れが少なく、「まだ時間がある」と感じられるのが良いところでした。
勤務先に時間単位の年次有給休暇制度がある場合は、半日より短い単位で休めることもあります。厚生労働省も、年次有給休暇を心身のリフレッシュを図るための制度として案内しています。
近場のカフェで本を読む

自宅ではテレビやスマートフォンに気を取られるため、読みかけの本を一冊だけ持って近場のカフェへ行きました。
本を最後まで読み切ることは目標にしません。コーヒーを飲みながら数ページ読み、ぼんやり外を見る。それだけでも、仕事中とは違う時間の流れを感じられました。
昼寝は短時間で切り上げる

夏の休日は、昼食後に眠くなることがあります。
以前は夕方まで寝てしまい、夜に眠れなくなることがありました。そこで私は、昼寝の前にアラームを設定し、長くなりすぎないようにしました。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、良質な睡眠を確保するための推奨事項や参考情報がまとめられています。昼寝を含め、夜の睡眠に影響しない自分なりの休み方を探すことが大切です。
家の整理は一か所だけにする

休みの日に家全体を片づけようとすると、途中で嫌になります。
私は「今日は机の引き出し一段だけ」「今日は夏服だけ」と範囲を小さくしました。
作業時間も一時間ほどに決めます。少し物が減るだけでも部屋が整って見え、何もできなかったという罪悪感が残りにくくなりました。
変化または気づいたこと|何もしない時間も予定に含める
予定を減らしてから、休暇明けの負担感が以前より小さくなりました。
何より変わったのは、休みの日に「何かをしなければ」と焦らなくなったことです。
カフェへ行けなくても構いません。温泉へ行く気力がなければ、自宅でシャワーを浴びて昼寝をするだけでもよい。そう考えられるようになりました。
50代の休暇では、行った場所の数よりも、翌朝にどのような状態で目覚められるかを重視した方が、自分には合っていました。
同年代にすすめる理由|50代の休みは回復を優先してよい
仕事では責任が増え、家庭では親や子どものことを考える機会も多くなります。
何も予定がない日でも、頭の中では仕事や生活上の課題を考えてしまいがちです。
だからこそ、50代の夏休みには「考えなくてもよい時間」を意識して作る意味があります。
旅行を否定する必要はありません。ただし、二泊三日の予定を分刻みにするより、宿の周辺を散歩して早めに休む方が、今の自分には心地よいかもしれません。
夏の外出では、暑い時間帯を避け、水分を取り、無理に歩き続けないことも大切です。環境省は、熱中症予防の基本として水分補給と暑さを避けることを挙げています。
向いていない人・注意点
予定を立てること自体が好きな人や、家族との旅行を楽しみにしている人まで、すべての予定を減らす必要はありません。
大切なのは、予定の数ではなく、自分が疲れを感じているかどうかです。
また、強いだるさ、不眠、食欲低下などが長く続く場合は、単なる休み不足と決めつけず、医療機関への相談も検討してください。
温泉や昼寝だけで、すべての疲労が解消するとは限りません。体調や持病に合わせて、無理のない過ごし方を選ぶ必要があります。
まとめ|大人の夏休みには余白があっていい

50代の夏休みは、予定表を埋めるための時間ではありません。
半日だけ休む。近場のカフェへ行く。温泉に入る。本を数ページ読む。少し昼寝をする。引き出しを一段だけ整理する。
こうした小さな休み方でも、自分に合っていれば十分です。
私自身、予定を詰め込んだ休暇よりも、何もしない時間を残した休暇の方が、仕事へ戻りやすいと感じるようになりました。
せっかくの夏休みだからこそ、頑張りすぎない。
それも、長く働いてきた50代だから選べる、大人の休暇スタイルではないでしょうか。
参考資料
著者ボックス
この記事を書いた人
[著者名・辺境のおじ様]
地方都市で暮らす50代男性。仕事や家庭と向き合いながら、無理な若作りではなく、清潔感のある服装、体調管理、自分らしい休日の過ごし方を実践しています。
このブログでは、実際に失敗したことや試して分かったことをもとに、同年代の男性がこれからの人生を少し心地よくするためのヒントを紹介しています。
