秋になると、なぜか少し人に会いたくなる。
夏の暑さが落ち着き、久しぶりに友人と飯でも食べようか、ちょっと街まで出てみようか、そんな気分になる季節です。
ところが鏡を見ると、
「……なんだか俺、疲れてないか?」
そう思ったことがありました。
体調が悪いわけではありません。
原因のひとつは、服装だけがまだ夏の続きだったことでした。
地方都市で暮らす50代の私としては、毎週のように新しい服を買う生活などしていません。
むしろ「まだ着られるなら着る」が基本です。
しかし50代になると、「着られる」と「いい感じに見える」は、どうやら別問題らしい。
そこで今回は、私なりに秋の服装を整理してみた話です。
私が困っていたこと|夏服のままだと妙に疲れて見えた
9月に入っても暑い日があります。
当然、半袖Tシャツや薄手のパンツはまだ活躍します。
問題は、そのまま夏と同じ組み合わせを続けていたことでした。
半袖Tシャツ、色の抜けたパンツ、履き慣れたスニーカー。
便利です。
実に楽です。
ただ、鏡に映った姿を見ると、秋というより、
「夏休み最終日に宿題が残っているお父さん」
のような雰囲気が漂っていました。

若い頃ならラフで済んだ服装も、50代になると疲れや生活感まで一緒に映り込みやすい。
そこで私は、「秋服を買わなければ」と考えました。
そして、ここで一度失敗します。
最初に失敗した方法|秋らしい服を買えば何とかなると思った
最初は単純でした。
「秋なんだから、秋物を買えばいい」
ネットショップを見る。
ジャケットを見る。
ニットを見る。
シャツを見る。
すると当然ですが、欲しいものが増えます。
気がつけば、
「このジャケットには新しいパンツが必要だな」
「パンツを変えるなら靴も……」
と、服の無限コンボが始まります。
これはいかん。
50代のおじ様が欲しいのはファッションショーの衣装ではありません。
スーパーにも行けて、喫茶店にも行けて、ちょっとした食事にも行ける服です。
そこで買い足す前に、一度クローゼットの中を見直すことにしました。
実際に試した方法|まず「3色」に絞ってみた

私がやったのは、難しいコーディネートではありません。
基本になる色を、
ネイビー・ブラウン・白
このあたりに絞りました。
例えば、
白のシャツ
+ネイビーのパンツ
+ブラウン系の靴。
あるいは、
白Tシャツ
+ネイビーのカーディガン
+濃い色のパンツ。
たったこれだけです。
秋の大人向けコーデでは、実際にネイビーやブラウン、落ち着いた色を使った組み合わせが多く紹介されています。
2026年8月の40〜50代向け秋コーデでも、ネイビー×ブラウンを使った着こなしが紹介されています。
ただし私は、「この色なら正解」とは考えていません。
大事なのは、色を増やしすぎないことでした。
朝、服を選ぶときも迷いにくくなります。
50代になると、服装まで朝から難問にしたくありません。
一番変化を感じたのは「羽織り」と「靴」
さらにやってみたのが、夏服を全部しまうのではなく、上に一枚だけ秋らしいものを足す方法です。
薄手のカーディガン。
シャツジャケット。
気温が下がれば、軽いジャケット。
中は夏に着ていた白Tシャツでも、上に一枚加わるだけで印象がかなり変わりました。
50代向けの秋コーデでも、カーディガンやウールシャツ、ジャケットなどを取り入れた例が紹介されています。
そしてもうひとつが靴です。
夏に活躍したスポーティーなスニーカーから、落ち着いた革靴やローファー系へ。
服を全部変えていないのに、足元が変わるだけで「ああ、秋だな」と感じられます。
ローファーは少しかしこまって見えますが、ジャケットだけでなくデニムなどにも合わせやすいので、私のような「ガチガチのお洒落は苦手」という50代にも取り入れやすい選択肢だと思います。
変化または気づいたこと|服より先に気分が変わった

今回、一番面白かったのはここです。
体重が減ったわけでもありません。
髪型を劇的に変えたわけでもありません。
高級ブランドを買ったわけでもありません。
それでも服装が少し整うと、
「今日はちょっと出かけるか」
と思う日が増えました。
服には、誰かに見せるためだけではなく、自分自身を外へ連れ出す力もあるのかもしれません。
50代になると、休日は家にいるほうが楽です。
ソファは優しい。
テレビも文句を言いません。
冷蔵庫にはビールまであります。
強敵です。
だからこそ、シャツを着て、靴を替えて、ほんの少し格好をつけて外へ出る。
それくらいが、ちょうどいいのではないでしょうか。
同年代にすすめたい理由|「若く見せる」必要はない
50代のファッションで、私があまり目指したくないのが「若作り」です。
20代の服をそのまま着る必要はありません。
反対に、年齢を理由に地味一色になる必要もないと思っています。
私が意識したのは、
清潔に見えること。
季節が感じられること。
サイズが極端に大きすぎないこと。
色を増やしすぎないこと。
このくらいです。
50代向けコーデを扱う複数のファッション記事でも、上質感、清潔感、落ち着いた色、季節感などがポイントとして紹介されています。
つまり、大変身はいりません。
「昨日より少し整っているおじ様」。
それくらいが、案外格好いい。
私はそう思います。
向いていない人・注意点
もちろん、今回の方法が誰にでも合うとは限りません。
ファッションそのものを趣味として楽しんでいる方なら、3色に限定する必要はありません。柄物や明るい色を上手に使える人は、ぜひ楽しんだほうがいいでしょう。
また、秋といっても9月は暑い地域があります。
見た目を優先して厚手のジャケットを無理に着る必要もありません。
薄手の羽織りを持って出る、袖をまくれるシャツを選ぶなど、気温に合わせるほうが現実的です。
そして何より、
服は買うことより、今持っている服を一度並べてみること。
ネイビーのパンツはある。
白いシャツもある。
そういえば茶色の靴も眠っている。
案外、それだけで秋の服装は作れます。
50代の秋は「会いたくなる服」でいい

若い頃は、人にどう見られるかを気にして服を選んでいました。
50代になった今は、それだけでは少し疲れます。
私が秋服に求めたいのは、
「これを着て、どこかへ行こうかな」
と思えること。
近所の喫茶店でもいい。
妻と買い物でもいい。
友人との食事でもいい。
一人で少し遠くまでドライブするのも悪くありません。
秋は、人恋しくなる季節です。
だから服も、人と会いたくなる方向へ少しだけ整えてみる。
ネイビー。
ブラウン。
白。
そこに羽織りを一枚。
最後に靴を整える。
イケおじへの道は、案外クローゼットの奥に転がっているのかもしれません。
まずは秋物を買いに行く前に、手持ちの服を全部見てみてはいかがでしょうか。
財布まで秋風に吹かれる必要はありませんからね。
参考資料
・UNITED ARROWS ONLINE「50代メンズのおすすめファッションと春夏秋冬コーデ」
50代男性の秋コーデとして、カーディガン、ウールシャツ、ローファーなどを使った着こなし例が掲載されています。
・AnotherADdress「メンズの秋服コーデ」
40〜50代向けとして、上質感や清潔感を意識したジャケットスタイルなどが紹介されています。
※ファッションに絶対的な正解はありません。本記事は筆者個人の経験と好みに基づく提案です。体型、生活環境、仕事、好みに合わせて取り入れてください。
著者ボックス
[著者名・辺境のおじ様]|50代からの暮らしと身だしなみを発信
地方都市で暮らす50代男性。若作りではなく、「年齢を重ねたからこそ似合う格好よさ」を探しながら、ファッション、仕事、健康、趣味、日々の暮らしについて発信しています。
高級ブランドを揃えるより、今持っている物をどう生かすか。完璧なイケおじではありませんが、失敗したこと、実際に変えてみたこと、そこから気づいたことを同年代の男性目線で綴っています。
