真夏に我慢できることは、大人の強さではない
若い頃は、多少暑くても「これくらい大丈夫だろう」と動けたものです。
私たち50代男性の中には、暑さを感じても予定を優先し、水分補給や休憩を後回しにしてしまう人が少なくありません。
しかし、熱中症は炎天下だけで起こるものではありません。高温多湿の環境では、室内で何もしていないときでも発症する可能性があります。厚生労働省も、水分補給と暑さを避けることを基本的な予防策として示しています。 対策で大切なのは、根性で耐えることではありません。
自分の体調を把握し、無理をする前に休めること。これも、大人として身につけておきたい自己管理の一つです。
私が真夏に困っていたこと

私は趣味で、近所の散策を行っているのですが、長くても1時間程度の散策なので水分を持たずに出かけていました。その結果、15分もせずに大量の発汗とのどの渇きでふらつくような事態になりました。
私はこの経験から、「倒れるほどではないから大丈夫」という判断が危険だと考えるようになりました。
めまい、立ちくらみ、大量の発汗、筋肉のこむら返り、生あくび、頭痛、吐き気、強い倦怠感などは、熱中症が疑われる症状です。違和感がある段階で涼しい場所へ移動することが大切です。 持つだけで安心していた
私が最初に考えた対策は、水筒やペットボトルを持ち歩くことでした。
ただ、持っているだけでは十分ではありません。仕事や用事に集中していると、飲まないまま時間が過ぎてしまいます。
また、それほど気温が高くない夕方の散策でも、水分を持っていたにも関わらず、涼しいからと飲まずにいた結果、体が火照ってしまい頭がぼーっとしたこともありました。
実際に水分補給を後回しにした場面や、持参した飲み物がほとんど減っていなかった経験があれば記載してください。
厚生労働省は、喉の渇きを感じていなくても、こまめに水分を補給するよう案内しています。大量に一度だけ飲むのではなく、作業前や移動前にも飲み、途中で定期的に口にする方法が取り入れやすいでしょう。 渇いたら飲む」ではなく、「外へ出る前と休憩時に飲む」という行動に変えることが対策の中心になります。
なお、汗を大量にかく作業や運動では、水分とともに塩分補給が必要になる場合があります。一方、心臓や腎臓の病気などで水分・塩分摂取の指示を受けている人は、自己判断せず医師の指示に従ってください。 入れたい5つの暑さ対策
1.外出前に暑さ指数を確認する

現在は、気温だけでなく「暑さ指数(WBGT)」を確認できます。
暑さ指数は、気温に加えて湿度や日射などを考慮した指標です。環境省の熱中症予防情報サイトでは、地域ごとの実況値や予測値を確認できます。 上では熱中症の危険性が高くなり、激しい運動を避けることが推奨されています。数字が高い日は、外出時間を朝夕へずらす、予定を短くする、屋内施設を経由するなど、行動そのものを変えることが重要です。 補給を予定に組み込む
水分補給を「気がついたら飲むもの」にすると、忙しい日は忘れてしまいます。
外出前、車へ乗る前、仕事の休憩時、帰宅したときなど、自分の生活に合わせて飲むタイミングを決めておくと続けやすくなります。
デスクや作業場所から見える位置に飲み物を置くことも、小さな工夫です。
3.帽子を大人の実用品として使う
帽子は若作りのためのファッションではありません。直射日光を避けるための実用品です。
外出時には帽子や日傘を使い、日陰を選んで、こまめに休憩することが推奨されています。通気性のある帽子を選び、汗をかいたら手入れすることで、清潔感も保ちやすくなります。 グッズを過信せず補助として使う
冷たいタオル、保冷剤、ネッククーラーなどは、暑さを和らげる補助として役立ちます。
特に首の周り、脇の下、足の付け根などを冷やす方法は、熱中症が疑われる場合の応急処置としても案内されています。 じるから安全とは限りません。冷感グッズを使っていても、暑さ指数の確認、水分補給、休憩は必要です。
5.エアコン代より体調を優先する

真夏の室内では、「まだ耐えられる」とエアコンの使用を遅らせないことが大切です。
暑さの感じ方だけに頼らず、室温を確認し、扇風機やエアコンを使って調整することが推奨されています。熱中症は夜間や室内でも起こるため、就寝時も無理に我慢しないようにします。 断せず、部屋の広さ、日当たり、湿度、体調に合わせて調整するのが現実的です。
変えてから気づいたこと
職業柄もあるのですが、集中すると水分補給や休憩を取り忘れることが多くありました。そこで、飲み物や塩分を目に付くところに置いておく。30分、60分と一定の間隔で水分補給を行う。
これを取り入れることで、暑さでぼーっとすることは減った気がします。
大切なのは、「対策をしたから絶対に大丈夫」と考えないことです。帽子や冷感グッズを身につけていても、体調が悪ければ予定を変更する判断が必要です。
仕事中に「しんどい」と言える大人でありたい

職場では、自分だけの判断で作業を続けてしまうことがあります。
しかし、2025年6月1日に施行された改正労働安全衛生規則では、一定の暑熱環境で行う作業について、熱中症のおそれがある人を早期に発見し、報告する体制や対応手順を整えることが事業者に求められています。 ださい」と伝えることは、甘えではありません。
自分が無理をしないだけでなく、顔色の悪い同僚へ声をかけることも、経験を積んだ50代だからできる暑さ対策です。
この対策が向いていない人・注意点
この記事は、一般的な熱中症予防をまとめたものです。
持病がある人、服薬中の人、医師から水分や塩分の制限を受けている人は、一般的な方法をそのまま取り入れず、主治医へ確認してください。
また、めまいや頭痛、吐き気、強い倦怠感などがある場合は、涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて体を冷やします。自力で水が飲めない、呼びかけへの反応がおかしい、意識がない場合は、ためらわず救急車を呼んでください。 慢しないことは、自分と周囲を守ること
50代からの熱中症対策は、特別なことを始めるより、我慢をやめることから始まります。
外出前に暑さ指数を確認する。喉が渇く前に水分を取る。帽子や冷感グッズを使う。室内ではエアコンを適切に使う。そして、体調が悪いときは予定や仕事を止める。
無理を続ける姿より、自分の状態を理解して早めに行動できる姿のほうが、大人として信頼されやすいのではないでしょうか。
この夏は、「まだ大丈夫」ではなく、「今のうちに休んでおこう」を選びたいと思います。
参考資料
- 厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料サイト」 中症を防ぎましょう」 中症が疑われる人を見かけたら 応急処置」 予防情報サイト・暑さ指数(WBGT)」 会「熱中症予防5ヶ条」 場における熱中症対策の強化について」
【著者ボックス】
地方都市で暮らす50代男性。仕事や日々の暮らしの中で実際に試した健康管理、身だしなみ、ファッション、休日の過ごし方を、同年代の男性へ向けて発信しています。
専門家としてではなく、一人の50代男性として経験した失敗や気づきを、できるだけ具体的にお伝えします。
