朝から気温が高く、会社へ着いただけで疲れている。午前中は何とか動けても、午後になると頭が回らず、簡単な確認作業にも時間がかかる。
50代になると、真夏の仕事を「若い頃と同じ気合い」で乗り切るのが難しくなったと感じることがあります。
私も以前は、暑くても普段どおりの順番で仕事を進め、遅れた分を残業で取り戻そうとしていました。しかし、実際には夕方になるほど能率が落ち、作業時間だけが長くなる日が増えていました。
そこで変えたのが、頑張り方ではなく仕事の段取りです。
私が困っていたこと
特に困ったのは、午後2時を過ぎた頃から集中力が落ちることでした。
午前中にメール対応や細かな確認作業をしているうちに時間が過ぎ、考える必要がある資料作成や重要な連絡を午後へ回していました。
外回りの予定も時間帯をあまり考えずに入れていたため、炎天下を移動したあとに会社へ戻っても、すぐには仕事に集中できません。
「今日はやる気がない」と自分を責めていましたが、振り返ると、暑さが厳しい時間帯に負担の大きい仕事を集めていたのです。
失敗した方法
最初に試したのは、コーヒーを多めに飲み、休憩せずに一気に仕事を終わらせる方法でした。
しかし、午前中に飛ばしすぎると、昼食後に強い疲れを感じます。夕方には判断が雑になり、翌朝に見直すと修正が必要な箇所が見つかることもありました。
もう一つの失敗は、遅れを残業で取り戻そうとしたことです。
暑さで消耗した状態では、机に長く座っていても仕事が進むとは限りません。帰宅が遅くなると睡眠時間にも影響し、翌日の朝から疲れが残るという悪循環になりました。
実際に試した方法
重い仕事は午前中に回す

最初に変えたのは、仕事を始める順番です。
出社後すぐにメールをすべて処理するのをやめ、午前中の比較的動きやすい時間に、資料作成、数字の確認、判断が必要な連絡などを優先しました。
メールや定型作業は、昼食後や集中力が落ちてきた時間帯へ移します。
私の場合は、午前8時30分から10時30分までを「考える仕事の時間」と決めたことで、重要な仕事を午後まで持ち越す日が減りました。
休憩を予定として入れる

以前は、疲れを感じてから休んでいました。しかし、限界を感じてからでは、席へ戻ってもなかなか集中できません。
そこで、午前と午後に短い休憩を予定として入れました。パソコンのカレンダーにも休憩時間を登録し、水分補給や体を冷やす時間を先に確保します。
休憩を「仕事を止める時間」ではなく、「次の仕事を続けるための準備」と考えるようになりました。
外回りの時間帯を見直す
変更できる予定については、外出を午前中へ寄せ、日差しが強い時間帯の移動を減らしました。
取引先の都合で変更できない場合は、移動後すぐに重要な判断をする仕事を入れず、会社へ戻ってから短い休憩を取るようにしています。
当日の気温だけでなく、環境省が公表している暑さ指数(WBGT)も確認するようになりました。WBGTは気温だけでなく、湿度や日射なども取り入れた暑さの指標です。
残業で取り戻そうとしない

夕方に集中力が落ちた日は、無理に仕事を増やすのではなく、翌朝に取り組む仕事を一つ決めてから帰るようにしました。
「明日は何から始めるか」をメモしておくだけでも、翌朝の迷う時間が減ります。
すべてを当日中に終わらせるのではなく、翌日の動きまで含めて段取りを組むことが、夏場には重要だと感じました。
変化と気づいたこと
仕事量そのものが減ったわけではありません。それでも、重要な仕事を午前中に終わらせることで、「今日も何も進まなかった」という感覚が少なくなりました。
また、休憩を予定化してからは、疲れを我慢し続けることも減りました。
一番の気づきは、夏の仕事では、やる気を無理に引き出そうとするよりも、集中できる時間帯へ仕事を移す方が実行しやすいということです。
50代は経験がある分、すべてを自分で抱え込んでしまうことがあります。しかし、体調を崩して長く休むより、仕事の順番や予定を調整しながら継続する方が、周囲への負担も抑えやすくなります。
同年代にすすめる理由
今回の方法は、特別な道具や強い意志を必要としません。
朝に重要な仕事を一つ入れる、休憩を予定表に書く、外回りの時間を相談する、翌朝の仕事を決めて帰る。こうした小さな変更から始められます。
仕事の裁量が少ない場合でも、「午前中に確認してほしい資料を出す」「外出後に数分間体を冷やす」など、自分で調整できる部分は残っています。
夏だけ働き方を変えることは、手抜きではありません。暑さに合わせて仕事の配分を変える、現実的な業務管理の一つです。
向いていない人・注意点
業務時間や外回りの予定を自分だけで変更できない人は、上司や職場と相談する必要があります。休憩や作業時間についても、会社のルールを確認してください。
また、めまい、頭痛、吐き気、強い倦怠感などがある場合は、「少し休めば大丈夫」と自己判断せず、作業を中断して周囲へ知らせることが大切です。
2025年6月1日からは、一定の暑熱環境で行う作業について、熱中症が疑われる人を早期に発見するための報告体制や、作業からの離脱、身体の冷却、医療機関への搬送などの手順を職場で定め、周知することが事業者に義務付けられています。
持病がある人や服薬中の人は、一般的な水分・塩分補給の情報だけで判断せず、医師や薬剤師へ相談してください。
まとめ
猛暑で仕事が進まないとき、やる気の不足だけを原因にすると、自分を必要以上に追い込んでしまいます。
私が見直したのは、次のような小さな段取りでした。
- 判断が必要な仕事は午前中に行う
- 休憩を予定表へ先に入れる
- 外回りの時間帯を可能な範囲で調整する
- 遅れを無理な残業だけで取り戻そうとしない
- 翌朝に始める仕事を決めてから帰る
夏は、普段と同じペースで働くことだけが正解ではありません。
気合いで押し切るのではなく、暑さを前提に仕事を組み直す。50代の夏を乗り切るには、その方が続けやすい働き方だと感じています。
参考資料
- 厚生労働省「令和8年 STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」
職場でのWBGT値の把握、早期発見体制、重篤化を防止する手順などが示されています。 - 厚生労働省・労働局「職場における熱中症対策の強化について」
2025年6月1日に施行された労働安全衛生規則の改正内容を確認できます。 - 環境省「熱中症予防情報サイト・暑さ指数について」
地域ごとの暑さ指数の実況値や予測値、警戒情報を確認できます。 - 環境省「熱中症の予防方法と対処方法」
熱中症が起こる要因や、予防時の注意点がまとめられています。
著者ボックス
この記事を書いた人:辺境のおじ様
地方で働く50代の会社員。若作りではなく、清潔感、体調管理、仕事の進め方を整えながら、無理なく年齢を重ねる方法を発信しています。
実際に試して続けられたことだけを中心に、同年代の男性が日常へ取り入れやすい形で紹介します。
