若い頃は、多少寝不足でも一晩休めば動けました。
ところが50代になると、「食欲がない」「眠ったはずなのに疲れが残る」「午後になると集中力が落ちる」といった不調が、何日も続くことがあります。
私が夏の体調を見直して気づいたのは、特別な健康法よりも、毎日の食事と睡眠を崩さないことが大切だったということです。
夏を元気に乗り切ることは、暑さを我慢することではありません。自分の変化に早く気づき、無理をする前に生活を調整できることも、大人の格好よさだと思います。
私が困っていたこと

以前の私は、真夏になると夕食をそうめんや冷やしうどんだけで済ませる日が増えていました。食べやすいので、その場では満足するのですが、夜中に目が覚め、翌朝になっても体の重さが残ることがありました。
仕事から帰るとダイニングに座ったまま動きたくなくなり、「暑いから仕方がない」「年齢のせいだろう」と片づけていたのです。
しかし振り返ってみると、簡単な食事、冷たい麺類、冷えたスイーツを食べるという日が続いていました。暑さだけではなく、生活の組み立て方にも原因があるのではないかと考えるようになりました。
最初に失敗した方法
最初は、冷たい飲み物や栄養ドリンクで無理に元気を出そうとしました。
食欲がない日はアイスコーヒーを何杯も飲み、昼食は冷たい麺だけ。疲れた夜は、入浴せずシャワーだけで済ませ、エアコンを切って寝ることもありました。
しかし、これでは空腹を一時的にごまかしているだけで、主菜や副菜が不足しやすくなります。夜も暑さで何度か目が覚め、休日に長く寝ても、すっきりしませんでした。
厚生労働省の睡眠ガイドでも、休日の「寝だめ」だけでは平日の睡眠不足を十分に補えないとされています。成人では個人差を踏まえつつ、6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保し、睡眠による休養感も確認することが大切です。
実際に試した方法

朝食をゼロにしない
最初に変えたのは、豪華な朝食を作ることではなく、朝食を完全に抜かないことでした。
食欲がない日は、ご飯を少なめにして納豆を付ける。パンの日は、ゆで卵やヨーグルトを加える。食べられる日は、みそ汁や果物も添えます。
農林水産省は、朝食を毎日食べる人は、食べない人と比べて、たんぱく質や炭水化物、鉄、ビタミン類などの摂取量が多い傾向にあると紹介しています。また、朝食習慣は生活リズムとも関係しています。
完璧な献立にするより、「何か一つ口にする」ことから始めた方が、私には続けやすい方法でした。
冷たいものを禁止せず、食事の偏りを減らす
暑い日に冷たい麺を食べること自体を悪者にはしていません。
私が意識したのは、そうめんだけで終わらせず、卵、納豆、冷ややっこ、サラダチキン、ツナ、焼き魚などを一品加えることです。温かいみそ汁やスープを添える日もあります。
農林水産省の食事バランスガイドでは、肉・魚・卵・大豆料理は、たんぱく質を供給する「主菜」に位置づけられています。麺類だけの日でも主菜を一つ加えると、食事全体を整えやすくなります。
入浴と寝室を「疲れを取る準備」に変える
夜は、可能な日は就寝の1~2時間前に入浴するようにしました。熱い湯に長く入るのではなく、無理なく落ち着ける温度で体を温めます。
厚生労働省の睡眠ガイドでは、就寝前の入浴によって入浴後の熱放散が促され、入眠しやすくなる可能性が示されています。一方、極端に熱い湯は、かえって入眠を妨げる場合があるため注意が必要です。
また、以前は「エアコンをつけたまま寝るのは体に悪そうだ」と考えていましたが、現在は寝室が暑くなりすぎないように使っています。
夏の寝室では、室温の上昇によって睡眠時間が短くなり、睡眠効率が低下することが報告されています。設定温度の数字だけで判断せず、湿度、寝具、体調を見ながら、暑さで目が覚めない環境に調整することが大切です。

変化または気づいたこと
生活を変えたからといって、翌日から急に体力が戻ったわけではありません。
ただ、食事の質とバランス、夜中に目が覚めた回数、翌朝のだるさを簡単に記録してみると、自分の調子が崩れるパターンが見えてきました。
私の場合は、冷たい麺だけで夕食を済ませた日や、入浴せず暑い部屋で寝た翌日に、疲れを強く感じる傾向がありました。
「夏は仕方がない」と我慢するより、食べたものと眠り方を振り返る方が、次の日の過ごし方を調整しやすいと気づきました。
同年代にすすめる理由

50代は、仕事でも家庭でも、自分の都合だけで休めないことが多い年代です。
だからこそ、体調が大きく崩れてから慌てるのではなく、朝食を少し食べる、主菜を一品加える、寝室を涼しくするなど、日常の小さな調整が役立ちます。
毎日すべてを完璧にする必要はありません。
「今日は食欲がないから、納豆とご飯だけ」「疲れているから、寝室を先に冷やしておく」。その程度の工夫でも、何もしないより自分の状態を確認しやすくなります。
自分の体調を管理できることは、弱さではありません。無理を続けず、翌日の自分まで考えて行動できることが、50代の余裕につながるのだと思います。
向いていない人・注意点
この記事は、日常的な食事と睡眠を見直すための内容であり、病気の診断や治療を目的としたものではありません。
暑い環境の後に、めまい、立ちくらみ、頭痛、吐き気、強い倦怠感、判断力の低下などが現れた場合は、夏バテと思い込まず、熱中症の可能性にも注意してください。
自力で水分を飲めない、涼しい場所で休んでも改善しない、受け答えがおかしいといった場合は、速やかな受診や救急要請が必要です。
また、心臓病、腎臓病、高血圧などで水分や塩分の摂取について指示を受けている人は、自己判断で摂取量を増やさず、医師の指示を優先してください。
食欲不振や強い疲労、睡眠の不調が長く続く場合も、年齢や夏の暑さだけで片づけず、医療機関へ相談することをおすすめします。
参考資料
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
- 農林水産省「食育の推進に役立つエビデンス・朝食を毎日食べるとこんないいこと」
- 農林水産省「食事バランスガイド・何をどれだけ」
- 環境省「熱中症予防情報サイト」
- 厚生労働省「熱中症を防ぎましょう」
著者ボックス
この記事を書いた人
[著者名・辺境のおじ様]|地方都市で暮らす50代男性
仕事や日々の暮らしを通じて感じた、50代男性の体調管理、身だしなみ、働き方、休日の過ごし方を発信しています。若さを無理に追いかけるのではなく、年齢に合った清潔感と心身の余裕を整えることがブログのテーマです。
本記事では、自身の夏の生活を振り返り、実際に見直した食事と睡眠習慣を、公的資料と照らし合わせながらまとめました。
