仕事が多いのに、なぜか何も進まない
50代になると、単純に自分の仕事だけをやっていればいい、というわけにはいかなくなりました。
本来の業務に加えて、部下や後輩からの相談、取引先への連絡、メール、会議、資料確認、予定外の対応。
気がつけば、朝から「やらなければならないこと」が頭の中を占領しています。
ところが不思議なもので、仕事が5つくらいなら動けるのに、10個、15個と増えてくると、逆に手が止まることがあります。
パソコンを開いたまま、
「さて、何からやろうか……」
と考えているうちにメールを確認し、返信していたら電話が入り、電話が終わったら別の用事を思い出す。
忙しくしていたはずなのに、夕方になると肝心な仕事が残っている。
私が見直したのは、仕事の能力ではなく**「今日やる仕事の数」**でした。
私が最初に失敗したのは「全部やろう」としたこと

以前の私は、仕事が増えると、とりあえず全部をToDoリストに書いていました。
そして上から順番に消していこうとしていました。
一見、きちんとしているようですが、私の場合はこれがうまくいきませんでした。
リストが長くなるほど、
「これもやらないと」
「こっちも急ぎだった」
「あれも忘れていた」
と気持ちばかりが焦ります。
さらに失敗だったのが、簡単に終わる仕事から片づけていたことです。
メール返信やちょっとした確認作業は、終わると達成感があります。
ところが、本当に今日進めなければならない重要な仕事が夕方まで残ってしまう。
忙しく働いたのに、
「今日、何を終わらせたんだろう」
という日がありました。
私のよくある失敗
たとえば、
見積書を仕上げる必要があった日に、メール返信や細かな確認作業を先に片づけてしまい、結局見積書に取りかかったのが夕方になってしまい、遅くまで残業に・・・・。
実際に変えたのは「全部やる」から「3つ決める」へ
そこで仕事が多い日は、朝に一度すべてを書き出したあと、3つに分類するようにしました。
1.今日必ず終えること

締切が今日、ほかの人の仕事にも影響する、放置すると問題になる。
そういう仕事です。
そして、この中からさらに今日の最重要タスクを3つまでに絞ります。
私はここを増やしすぎないことを意識しています。
5つも6つも「絶対やる」にすると、結局以前の長いToDoリストに戻ってしまうからです。
2.できれば進めること
今日少し進めておけば、明日以降が楽になる仕事です。
資料作成、来週の準備、情報収集などはこちらへ。
重要ではありますが、今日終わらなくても致命的ではありません。
最重要3つが終わったあとに取りかかります。
3.後日に回すこと
急いでいるように感じても、よく考えると今日でなくていい仕事があります。
私は以前、こうした仕事まで全部抱えていました。
今は、
「やらない」のではなく「やる日を決める」
と考えています。
「木曜日に確認する」
「来週月曜に着手する」
と日付を決めれば、頭の中から一度外せます。
3つに絞って気づいたのは「仕事量より迷う時間」が疲れること

この方法を取り入れて感じたのは、仕事そのものだけでなく、
「次は何をしよう」と何度も判断することも意外と疲れる
ということでした。
朝に3つ決めてしまえば、
「まずこれ」
「終わったら次」
と動きやすくなります。
すべての仕事がなくなるわけではありません。
予定外の電話も入りますし、急ぎの仕事が飛び込んでくる日もあります。
それでも、自分が戻る場所が決まっているだけで仕事を立て直しやすくなりました。
以前より、「忙しかっただけの一日」を減らしやすくなったと感じています。
やり方を変えて変わってきた事
たとえば、
以前は夕方になって重要な仕事が残ることが多かったが、朝に3つ決めるようになってから、少なくとも最優先の仕事にはお昼には着手できる日が増えた。
50代にすすめたいのは「頑張る量」ではなく「抱える量」を減らすこと

若い頃のように、とにかく数をこなせばいい仕事ばかりではありません。
50代になると、判断したり、人に説明したり、調整したりする仕事も増えてきます。
だからこそ私は、
全部自分で抱えることが、仕事ができることではない
と思うようになりました。
今日は何を終わらせるのか。
何を明日に回すのか。
そして、何を人に相談するのか。
優先順位を決めることも、大人の仕事術の一つです。
イケおじというと、服装や見た目を想像するかもしれません。
でも仕事の場面では、焦って全部を抱え込むより、やるべきことを静かに整理できる。
そんな余裕も、50代の格好よさではないでしょうか。
この方法が向いていない人・注意点
すべての仕事を3つだけにする必要はありません。
緊急対応が多い仕事や、その日の状況によって優先順位が大きく変わる職種では、途中で組み替える必要があります。
また、仕事量そのものが明らかに多すぎる場合、個人の優先順位付けだけでは解決できません。
上司や同僚への相談、業務分担、期限の調整などが必要になる場合もあります。
「自分の段取りが悪いからだ」と何でも自分の責任にしないことも大切です。
厚生労働省の「こころの耳」でも、働く人のセルフケアや職場のストレスへの対処について情報が提供されています。仕事の優先順位を考える際には、自分自身のケアも大切だと紹介されています。
仕事が多すぎて動けない日は、全部を頑張ろうとするのではなく、
「今日、本当に終わらせる3つは何か」
を決めてみる。
50代の仕事は、量で勝負するより、何に力を使うかを決めること。
私は、そこに大人の仕事の進め方があると思っています。
参考資料
- 厚生労働省「こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」
- 厚生労働省「こころの耳 5分研修シリーズ」
- 厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策」
※本記事は筆者個人の仕事の整理方法を紹介するものであり、医学的・心理学的な診断や治療を目的としたものではありません。
著者ボックス
この記事を書いた人
[著者名・辺境のおじ様]|地方都市で暮らす50代男性
地方で暮らしながら、50代からの仕事、ファッション、健康、休日の過ごし方など、「無理に若作りせず、今の自分を少し格好よくする」をテーマに発信しています。
若い頃と同じ頑張り方が通用しなくなってきた50代だからこそ、実際に試したこと、失敗したこと、続けやすかった方法を中心に紹介しています。
