台風が近づいてくると、私はいつも思います。
「さて、何からやればいいんだ?」
水を買う。スマホを充電する。物干し竿を片づける。車にガソリンを入れる――。
全部大切なのですが、接近前日にまとめてやろうとすると、意外と忙しいものです。
そこで今回、50代の私たち世代に提案したいのが、台風対策を「72時間前・48時間前・24時間前・接近直前」に分けて考える方法です。
防災用品を山ほど買うという話ではありません。
早めに確認し、早めに済ませ、危なくなってから外へ出なくていい状態をつくる。
それが、家族を守る側になった大人の台風対策だと私は考えています。
※72・48・24時間という区切りは、本記事で準備を整理するための目安です。台風の進路や速度、地域の状況によってはもっと早い行動が必要です。自治体や気象庁から避難情報が出た場合は、この記事の時間軸より最新情報を優先してください。
私が困っていたこと|台風対策は「前日でいい」が一番忙しい
台風は地震と違い、ある程度前から進路を確認できます。
気象庁では台風の実況に加えて、5日先までの進路や強さ、暴風域に入る確率などを発表しています。つまり、数日前から準備を始められる災害でもあるのです。
ところが人間とは不思議なもので、晴れているうちはなかなか動きません。
「まだ大丈夫だろう」
そう思っているうちに前日になり、スーパー、ホームセンター、ガソリンスタンドを回り、最後にベランダを片づける。
これでは防災というより、台風前のタイムアタックです。
【私の実感1】
以前の私は、台風対策を前日にまとめて済ませようとしていました。ところが買い物に出ると必要な物が売り切れていたり、帰宅してから屋外の片づけまで重なったりして、思った以上に慌ただしくなりました。
そこで今は「台風が来そうだ」と分かった段階から、少しずつ準備を始めるようにしています。
72時間前|まず買い物ではなく「逃げ道」を確認する

3日前くらいに最初に確認したいのは、防災グッズではありません。
自宅周辺の災害リスクです。
国のハザードマップポータルサイトでは、洪水、土砂災害、高潮などのリスクを地図上で確認できます。また、市町村が公開しているハザードマップへのリンクもまとめられています。
自宅だけでなく、
「近くの川は大丈夫か」
「裏山や崖はないか」
「避難場所までの道は浸水しないか」
まで見ておきたいところです。
私はここを、台風対策の「作戦会議」と考えています。
スマホで天気予報を見るだけではなく、家族と避難場所、連絡方法、車を使うのか徒歩なのかまで一度話しておく。
何も起こらなければ、それで結構。
防災では「空振り」は損ではありません。
48時間前|買い物・給油・薬を先に済ませる
2日前になったら、生活面の準備です。
飲料水、数日分の食料、常備薬、乾電池、カセットコンロ用品、携帯トイレなどを確認します。
そして車を使っている人は、ガソリンも早めに。
政府広報でも、風雨が強くなる前の対策として、自動車の燃料、水の確保、スマートフォンやパソコンの充電、非常持ち出し品の確認などが紹介されています。
ポイントは買い占めではなく、不足分だけ補うこと。
普段から食べているレトルト食品や水を少し多めに持ち、古いものから使うローリングストックなら、台風のたびに防災食を大量購入する必要もありません。
50代になると薬や眼鏡など、「コンビニでは代わりが利かない物」もあります。
食料以上に、こちらの確認を忘れないようにしたいところです。
24時間前|外仕事を終わらせる

ここからは、家の外を片づけます。
植木鉢、物干し竿、自転車、ゴミ箱など、風で飛びそうな物を室内へ移動するか固定します。側溝や排水口の掃除も、雨風が強くなる前に済ませます。
気象庁も、台風や大雨への備えとして、窓や雨戸の確認、側溝・排水口の掃除、飛ばされそうな物の固定や屋内への収納を挙げています。
そして室内ではスマートフォン、モバイルバッテリー、照明などを充電。
断水に備えて飲料水を確保し、必要なら浴槽に水を張って生活用水を確保します。気象庁も浴槽への貯水を生活用水確保の方法として案内しています。
ここまで終われば、かなり気持ちが楽になります。
【私の実感2】
以前は直前まで外の片づけを残していましたが、今は前日か前々日の明るいうちまでに屋外作業を終えるようにしました。
その結果、雨が降り始めてから「あれを片づけ忘れた」と外へ出る必要が減り、台風接近時は家の中で情報確認に集中できるようになりました。
接近直前|「見に行く」は禁止にする
雨風が強くなってから大切なのは、何かをすることではなく、余計なことをしないことです。
田んぼを見に行く。
川を見に行く。
屋根や雨戸を確認する。
気になる気持ちは分かりますが、この時間帯になったら屋外作業は終了です。
気象庁も、台風接近時には不要不急の外出を控え、河川、崖、海岸など危険な場所へ近づかないよう呼びかけています。
大雨時には「気象庁・キキクル」https://www.jma.go.jp/bosai/risk/で浸水・洪水・土砂災害などの危険度を地図上で確認できます。
2026年5月下旬から防災気象情報の体系も見直されており、内閣府は**「警戒レベル4までに危険な場所から必ず避難」**することを示しています。警戒レベル5を待って避難するものではありません。
避難が必要な地域なら、「まだ家にいられるか」ではなく「安全に移動できるうちに動けるか」で考えたいところです。
50代だからこそ「自分が動かなくて済む準備」をする

若い頃なら、多少の無茶も「まあ何とかなる」で済ませていたかもしれません。
しかし50代になれば、自分だけの問題ではありません。
家族、親、子ども、ペット、家、車。
守りたいものが増えています。
だからこそ、私が台風対策で大事だと思うのは、
嵐の中で頑張ることではなく、嵐になる前に頑張っておくこと。
72時間前に確認する。
48時間前に生活を整える。
24時間前に外仕事を終える。
接近したら外へ出ない。
このくらいシンプルでいいのではないでしょうか。
派手ではありません。
しかし、こういう地味な段取りこそ、年齢を重ねた大人の格好よさだと私は思っています。
向いていない人・注意点
この「72時間方式」は、すべての台風にそのまま当てはまるものではありません。
台風が急速に発達・接近する場合や、前線の影響で台風本体より早く大雨になる場合もあります。
「まだ48時間前だから大丈夫」と時間にこだわらず、気象庁、自治体、防災アプリなどの最新情報を優先してください。
また、自宅が洪水浸水想定区域、土砂災害警戒区域などにある場合は、「自宅で備えること」だけでなく、いつ避難するかまで決めておくことが重要です。
防災は我慢大会ではありません。
安全なうちに動いた人が、一番余裕を持てます。
まとめ|台風対策は「早く終わらせた人」が強い
台風が来ると分かってから、最後の数時間で全部やろうとすると大変です。
だから私は、防災用品を増やすことより、準備を時間で分散することをおすすめします。
72時間前は情報。
48時間前は生活。
24時間前は家。
接近したら安全確保。
そして何より、「せっかく準備したけれど何も起こらなかった」で終われれば、それが一番です。
台風の夜くらい、50代のおじ様は格好をつけて外へ出る必要はありません。
温かい飲み物でも用意して、安全な部屋から最新情報を確認しましょう。
本当に格好いいのは、嵐に立ち向かう人ではなく、嵐が来る前に家族が困らないよう準備できる人なのかもしれません。
参考資料
国土交通省・国土地理院「ハザードマップポータルサイト」
洪水・土砂災害・高潮・津波など、自宅周辺の災害リスクを確認できます。
気象庁「台風情報の種類と表現方法」
台風の進路・強度、5日先までの予報、暴風域に入る確率などを解説しています。
気象庁「自分で行う災害への備え」
屋外の片づけ、非常用品、水の確保、避難場所や家族の連絡方法などを紹介しています。
気象庁「キキクル」
大雨による土砂災害・浸水・洪水などの危険度を地図上で確認できます。
内閣府「避難情報に関するガイドライン(令和8年3月改定)」
2026年5月下旬からの新たな防災気象情報と警戒レベルについて確認できます。
著者ボックス
辺境のおじ様
地方暮らしの視点から、50代男性が無理なく毎日を少し良くするための生活、仕事、身だしなみ、健康、防災などを発信しています。
専門家として難しいことを教えるのではなく、「自分たちの年代なら、現実的にどう動くか」を考えるのがこのブログの基本姿勢です。
※防災・避難に関する判断は、気象庁や自治体などの最新情報を確認してください。
